巨大地震・現時点で思うこと ─ 在外日本人からの提案

若い世代への期待

日本から離れていても(またそうだからこそ)私、アイディアくらいは出せます。

今回の震災後、融通が利かず手をこまねている大人たちのそばにいて、歯がゆさや苛立ち、怒りを感じている若い世代もいるかもしれません。このブログを読んでくれる人たちの中に、「私たちにしかできないこと」を模索している人もいるかもしれない。

私自身の経験から、思うことなのですが。何か前例がないことを、しようと思う時。自分よりも年上で、名も力もある人や団体に頼ろうとして、結局、そうゆう人たちや団体にはいろいろな制約や規則があって、あまり頼りにならないと感じたことがありました。有名な人ほど、時間も大きなリスクも取れないかもしれません。

もちろん、自分たちにしかできないことをしようとすると、前途に多難はあります。足を引っ張る人たちも、いるかもしれません。

でも、座視してられない。それなら、既得権を持った大人たちの承認や援助を待たず、無名な自分たちで前に進んで行ったほうがいいかなあ、と。 そういう自発的な熱意に賛同してくれるのは、自分と同じ無名の若い世代だと、わかったこともありました。だから、自分たちがやりたい、正しいと思ったことを、始めていくといいかもしれない。一生懸命、行動していくうちに、支援してくれる人たち(まれに大物)も現れるかもしれませんよ。

今後、日本でもより長期的な視点を持った持続的な活動が、必要になってくると思うのです。たとえば、「日本版・心のレストラン。復興食堂」とか。ですから今日は、フランスの慈善団体「心のレストラン」(Les Restos du Coeur)の話をしますね。

「心のレストラン」は、貧しい人たちに飲食を提供する活動をしています。コメディアンで俳優でもあったコリューシュ(Coluche)が国民に呼びかけ、1985年の12月21日、パリで始まった団体です。始めた年(冬期だけ)で、850万食が配られたそうです。(ウイキピディア英語版を参考)

残念なことに、その翌年コリューシュは41歳の若さでバイク事故のため急死しています。ですが、彼が亡くなった後も彼の遺志は脈々と受け継がれ、現在では活動内容もボランティア人口も飛躍的に伸びています。彼の始めた運動が25-6年も続くということは、彼のカリスマによるところが大きいのでしょう。

コリューシュは今で言うサッカー選手のジダンのような、時代の寵児。国民的人気者だったそうです。彼は辛らつな批判や(特にお上に対する)ブラック・ジョークでも知られた人で、口が悪いのに国民に愛されたというと、日本のビートたけしのような存在だったかもしれません。

「心のレストラン」には、一般人たちが買い物をして慈善活動に参加します。年に数回、うちの近所(フランスの北西)でも行われます。特に土曜日が多いような気がしますが。ボランティアの人たちがスーパーマーケットの入り口に立ち、このような物が要りますので、寄付をお願いしますという小さなメモを配ります。それを目安にして買い物をしながら、私たちは買ってきた物品をいくつか、スーパーの出口で寄付するわけです(おもにスパゲッティやお米や缶詰や乳児用の食品や乾物など、日持ちするものが多いです)。

コリューシュの先駆性というか頭の良さというのは、人の自発性とか利他性にうったえ、それを引き出すことをよく知っていた人だなあと感心します。ヨーロッパは多くのスーパーなどが、日曜日、閉店になり、土曜日に一週間分くらいの買い物をする人も多いのです。募金は抵抗があるという人でも、買い物に来た「ついでに」、しかも誰もが必要な「食べ物」を少し分けてくださいと、頼まれるのです。「じゃ、私も参加しましょう」と、まっとうな気になります。人を思う利他の気持ち、想像力を刺激するのだと思います。もちろん、知らん顔して立ち去る人もいますが。大勢の人たちが、なんらかの食品を寄付していきます。同様の活動で、ペットフードの寄付を求める団体もあります。

今回の震災後の日本には、平時の硬直した規則や手法では、とうてい太刀打ちできない問題が山積みにあります。これから人々の自発性や利他性を刺激する、日本独自の運動も必要になっていくと思います。そういう運動を牽引できるのが、若い力なんだと自信を持ってください。

YouTubeは、コリューシュ(イントロの後にでてくる帽子をかぶった、ふくよかなおじさん)の運動に賛同した歌手のジャン=ジャック・ゴールドマン(Jean-Jacques Goldman, 1951年 - )やイヴ・モンタン、その他の有名人がアルバムをつくった時の様子です。毎年、出演者を変えてCDを発売して、その売り上げ金も心のレストランの運営資金になっています。

歌詞を少し意訳しますと。冒頭でコリューシュは、とても謙虚に本心を伝えることで、大衆の心をぐっとつかんでいます。自分はバラエティのお笑い芸人だから、政治とかイデオロギーとか、なんとかかんとか立派な公約とか言えないけど・・・当選した政治家みたいに、あれもするこれもすると約束できないけど。家も職も何もない人たちと、会う約束をしよう。大したことはできないけど、食べ物と飲み物くらい出しますよ・・・。あなたの人生を変えるような根本的な解決策は、自分には見つからないけど、数時間でも助けられるなら。それはやりましょう・・・。飢えた人たちがいるのは自分のせいじゃないけど、このまま何もしなかったら何も変えなかったら自分にその責任がくると、そういう風に歌っています。

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