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米軍の極秘プロジェクト

今週火曜日。午前6時前。

外はまだ暗く、頭の中もぼおっと薄暗く、フランス・アンフォ(ラジオ)を聞きながらパンを口にしようとした矢先、椅子からずり落ちそうになった。

ニュースが伝えるには、冷戦時代にしかも氷原の下につくられた米軍極秘核ミサイル基地が、気候変動により地表に出てくる可能性があるという。

「なんとまあ。米軍って、とんでもない事をやってのけるよな~。汚したまま片づけもせずに、核廃棄物を置き土産にでて行ったのは沖縄だけじゃないんだ」とあらためて知った。

ネットで調べてみたら、英ガーディアン紙のジョン・ヘンリー記者が基地に関する記事を書いていたので、訳する許可をいただいた。

記者は、英国の年金問題についても取材している。2008年の彼の記事は、国民の年金積立金をギャンブルで損失した今の日本と大いに重なる。

まずは、核廃棄物の記事を読んでみてください。すごいよ。

グリーンランドにおける氷冠の縮小により、あらわになるやも知れぬ米国の極秘・核構想 (英ガーディアン紙)

ジョン・ヘンリー

永久にグリーンランドの万年雪の下に埋められたものと見なされていた、アメリカの極秘軍事プロジェクトと有害廃棄物が、気温上昇により数十年内に現れる可能性があると、科学者たちが報告している。

1959年、米軍エンジニアリング団は、当時デンマークに属していたグリーンランドの海岸から200キロ(124マイル)離れたキャンプ・センチュリーを掘削していた。

それは世界初の移動式発電機で稼動しており、氷底8メートルの3kmに渡るトンネルのネットワークで、設備の整った試験所、店、病院、映画館、チャペル、200人もの兵士のための宿泊施設をそなえ、「氷の下の都市」として知られていた。

人員たちは、北極で施工方法をテストし研究を行うため、正式に駐留していた。基地に拠点をおいた科学者たちは、地球の気候を調査するために氷冠から氷コアを確かに採取しており、そのデータは今日でも引用されていると、トロントのヨーク大学(ラソンド工学部)の気候・氷河研究者および主執筆者のウィリアム・コルガンは述べている。

実際には、基地はまったく別のものを隠すためのものであった。あまりにも巨大で、デンマーク政府でさえその存在を知らされなかった極秘プロジェクトである。

「それは決して露見しないだろうと、彼らは考えていたのです」とコルガンは言う。「60年代当時、地球温暖化という用語さえなかった時代です。しかし気候は変わり、その下にあるものが、そこにとどまっているかどうかということが問題になってきたのです」

とどまってはいない、と研究は示唆している。

1960年に米国の参謀長らに提示されたIcewormというプロジェクトは、センチュリー基地の氷結トンネルの使用を目的としていた。ソビエト連邦へ核ミサイルを発射するのにも十分近く、氷底の巨大な発射場としての可能性を試すためのものであった。

ソ連はキューバにミサイル配備をし冷戦は頂点に達し、米ソの両陣営の膠着状態は続き、米国はセンチュリー基地での地下延長建設を検討していた。

約4000キロメートルにおよぶ凍った地下トンネルのシステムは、デンマークの3倍の領域におよび、6キロメートルごとに600の弾道ミサイルがソ連とその衛星国に向けて配備されていた。

結果的にIcewormは運用できないと、エンジニアたちは気づくことになる。絶えず動く氷は不安定で変形もし、トンネルも崩壊するかもしれなかった。

1964年からセンチュリー施設は、断続的使用に限定されるようになった。その3年後に閉鎖されることになり、兵士たちは原子力発電の反応装置箱だけを持ち去った。

残りの生物学・化学・放射性廃棄物は、蓄積した雪と氷に「永久に覆われたままだろう」と見なし、基盤施設をそのまま放棄し彼らは立ち去ったのである。

彼らの仮説は、これまでは正しかったといえよう。当時、氷深は12メートルまであり、その後センチュリー基地を覆っていた雪は35メートルほどにもなり、さらに厚みは増え続けてきた。

だが気候変動でそのプロセスが逆になるようだ、とコルガンと加・米・欧の大学から派遣された6調査隊は、先月発表された報告書Geophysical Research Lettersで論じている。

グリーンランドの気温はこの春・夏、新記録を更新し、首都ヌークでは6月に24度(華氏75度)に達した。それは気象学者たちが測定値を再確認しなければならないほど、非常に衝撃をうけた数値である。

島の大半を覆った氷は、2003年~2010年の間だけでも、20世紀の2倍のペースで溶け始めている。

廃棄物の残る基地の氷深を把握しようと ―― 200,000リットルのディーゼル燃料、同量の排水、未知量の放射性冷却材とPCBなど有毒有機汚染物質があると推定されているが ―― 研究者たちは米軍文書と図面をもとに調査をすすめてきた。

さらに科学者たちは、どのくらいの期間それらが埋まったままでいるのか、地域および世界的な気候変動のシュミレーションを行った。「平常どおりの」気候変動シナリオであれば、この先20~30年は降雪量が氷の融解量よりも大きいと考えられるとコルガンは述べた。「しかしその後、融解の方が大きくなり、毎年、氷床は縮小していき、2090年までには地表への露出は元にもどらないほどになると、我々は予測している。気候変動によっては、融解はさらに加速する可能性もあるだろう」

いったん現象がおきれば、それを始末する責任は誰がとるのか(すでに議論の対象となっている)が、問題となる。気候変動が起因となる全く新しいかたちの政治的論争が起きるだろうと、報告書は述べている。

問題に関して定まった合意はなく、センチュリー基地と廃棄物によってひき起こされる「多国籍、多世代」問題は、米国、グリーンランド、デンマークの政治的緊張の要因になるだろうと、報告書は論じている。

1951年に、キャンプ・センチュリーやその他の基地を米国が建設することをデンマークは許可し合意しているが、そこで行われたことや後に残した廃棄物などについては明らかにされていない。さらにグリーンランドは1979年に、自治領となっている。

グリーンランドの外務大臣 (Vittus Qujaukitsoq) はキャンプの将来について懸念し、責任の確立をめざすと述べた。デンマークの外相 (Kristian Jensen) は、グリーンランドとともに問題を検討したいと発言している。

米国国防総省は、「気候変動の実相と(グリーンランドに)およぼすリスクを認め」「相互の安全保障の問題解決のために、デンマークとグリーンランド当局と協力する」と発表した。

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