閣議決定は無効

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官邸前には行けないが。昨夜、数時間立ちっぱなしで集団的自衛権行使の反対デモに参加した人のからだの節々の痛み、筋肉の疲れ、声がれ、くやしさや深いかなしみを感じる。いくつか、考えたことを書き留めたい。

1)「憲法泥棒だ」

解釈改憲による集団的自衛権の行使容認は「憲法泥棒だ」というのは、小林節・慶応大名誉教授の名言だが。彼は次のようにも断言している。「解釈の変更なんて、そんなきれい事じゃないんですね。解釈に名を借りた憲法の破壊なんです」

今日、閣議決定に踏みきった泥棒首相は「おとなしく手をあげろ。俺の言うとおりにしろ。さもないと」と、はっきりと国民を脅かし、ホールド・アップ状態にしたと認識すべきだと思いますよ。(いつか、この悪党を捕まえなくては)

2)デモという「戦い」

デモは、権利をめぐる一種の「戦い」であり「勝負」であるから、もっと大きな運動のうねりにするには、より周到な呼びかけや用意が必要ではないかと思う。

6月30日夜。官邸前には、約4万人以上の人が反対抗議行動に参加したという。人口が日本の約十分の一のベルギーでも、小都市のデモでそれくらいは集まる(数でなく、人口比率でその意義を考えてください)。首都ブルッセルなら、もっと多い。少なくとも人口の一割が集まるゼネストでなければ、権力者たちには脅威になりえないように思う。(どういう運動が効果的か、私自身も考えあぐね中)

3)独裁者

独裁者というのは、稀なカリスマ性をもったいかめしい悪の権化というイメージがありがちかもしれないが。独裁者というのは、案外、小心者の顔も見え隠れする凡庸な口のうまい単なる大嘘つきかもしれない。今の日本なら、毎日テレビで観ているではないか。

4)語義矛盾・二重思考

安倍氏の政治は、ジョージ・オーウェルの小説「1984年」の全体主義国家を彷彿とさせる。「積極的平和主義」とか、何とか、二重思考やダブル・スピーチが多い。ちなみに小説では、平和省は戦争を担当し、真実省は嘘、愛情省は拷問、豊富省は飢餓を管轄する省である。

二重思考とは、矛盾しあう二つの意見を同時に持ち、そのどちらも信じるのだけども。安倍氏の場合は、嘘・虚構・自己欺瞞と真実の間を行ったり来たりしながら、結局は嘘に徹し現実と歴史を不誠実に変造していくように思う。安倍さん。哲学とか論理とか倫理の授業では、多分、一番おちこぼれるタイプだろう。

YOUTUBEに登場する最後の女性も、ダブル・スピーチについて的確に批判している。「少子化で子どもを産んでほしいというわりに、せっかく産んだ子どもたちを将来、徴兵制とかで台無しにされると困る・・・未来の安心をつくるような活動をしてから、そういうことを言ってほしい」

「日本が戦争に巻き込まれるおそれは一層なくなっていく」「いかなる事態にあっても、国民の命と平和の暮らしは守り抜いていく。内閣総理大臣である私には、その大きな責任があります」とか、彼は本当に誇大に矛盾だらけだ。

オーウェルが小説で指摘しているように、国民の日常の問題、不安・不満、特に福島原発被害問題から目をそむけようと「戦争」で気をそらしていることにも留意したい。

5)焼身自殺という犠牲

「集団的自衛権反対」を訴え、JR新宿駅で焼身自殺を図った男性の安否が気になる。

火炎瓶テツ氏の発言は、概してまともだから、わかる。「誰もが『死なない』『死なせない』為に集団的自衛権行使容認の為の憲法解釈変更に反対しているのだと思う。理由はどうあれ自ら死を選んではいけない。絶対に。(6月29日のツイッター)

Misao Redwolf氏の発言もよくわかる。「私自身、抗議の為の自死という選択肢はずっと頭にある。ただ、できるところまで抗議やデモをやり通そうと思っているから、実行確立[率?]が低いだけ。もし私が抗 議の為の自死を実行する時には、それは絶望からではないだろう。男性の気持ちは誰にもわからない。だから男性の気持ちを誰も代弁はできない。(6月29日のツイッター)

上の二者の考えには同意する部分が多いが、私は一点ちがう見方がある。

小野寺まさる氏の考えには、真っ向から反対だ。「集団的自衛権に反対して焼身自殺と?…これは公衆の場での迷惑極まりない行為であり、明らかに犯罪だ。又、死にきれずに多大な方々に迷惑をかけた愚行だが、これを「三島事件」と同列に扱うマスコミは完全にイカれている。」

命をかけた政治的メッセージを、「迷惑」行為と言いきるほどの誤解や侮蔑が他にあるだろうか。彼は、集団的自衛権に反対するための犠牲をはらったのだ。単に自殺をするなら、その前に長々と反政権スピーチをしない。人ひとりの命を犠牲にするくらい、自由とは、平和とは、それくらい重いものなのだということだ。それを彼は自ら選び証明しようとした。それを、多くの人がわかってない。

6)自民党総務会

自民党総務会で、村上誠一郎氏が集団的自衛権に反対したらしい。記者会見で彼は次のように述べている。「憲法9条は、日本が攻められていないのに同盟国のために戦争することができるとはどう考えても読めない。9条を空文化するようなことを自民党が行ってい いのか」(NHK news web 7月1日)

総務会で「誰が賛成か反対か」多数決をとらず、明記もせず、どうして「全会一致」といえるのか。賛否の採決をとらずに、どうして各自それぞれの考えがわかるというのか、民主主義といえるのか!?それを異常と感じないことが、また異常だ。

7)マスコミによる情報の不伝達

意外と国外にいる日本人の方が、国内の人たちよりも把握しているニュースは多いかもしれない。それくらい日本は情報統制されている。

昨夜のデモに関する黙視・矮小報道などを読みながら。貧困・不平等や不自由で人々を永続的に支配していくには、情報の不伝達は不可欠だと敵は知りつくしていると感じた。だからナチスのように、プロパガンダもマスコミも上手につかう。

集団的自衛権は自衛隊だけの問題でなく、日本人皆に関わってくる問題で他人事じゃないという情報伝達を、家族で学校で職場でしていく必要があると思う。

8)忸怩たる思い

毎朝一番にすることは、ネットで日本のニュースを読むことである。その時、私は知らず知らずに奇声をあげたり、苦しそうにうなっているらしい。今朝は特に、憂鬱だった。夫が「あなたは、いろんな国のデモやストや政治を見てきたから。特にヨーロッパのデモを知ってるから、日本の自制したデモがよけいにはがゆいんでしょう」と同情する。

でも、自分をコントロールしつつされつつ、非暴力で整然としたところが、日本的なんだとも思う。日本らしい連帯・ソリダリティの仕方を、模索すべきじゃないだろうか。未来の安心をつくるには、さてどうしたものでしょう。

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